2026.09.26

季節の変わり目、発達障害のある子どもに起きやすい変化|おうちでできる関わり方

  • 発達障害のある子どもは、感覚の過敏さや変化への不安から、季節の変わり目に心と体のバランスを崩しやすい傾向があります。
  • 癇癪や行き渋り、衣替えへの抵抗は「わがまま」ではなく、負担を感じているサインであることが多いです。
  • 家庭では「変化の予告」「本人が選べる工夫」「生活リズムの維持」「気持ちの言語化」「適度な運動」の5つが役立ちます。

朝晩はひんやりして、日中はまだ汗ばむ。そんな日が続く秋は、大人でも体が重く感じやすい季節です。

北九州市八幡東区の放課後等デイサービス・児童発達支援「Athletic(アスレチック)」でも、この時期は「最近なんだか機嫌が悪い」「前はできていたことができなくなった」というご相談が増えます。この記事では、発達障害のある子どもが季節の変わり目に不安定になりやすい理由と、ご家庭でできる関わり方をお伝えします。

主な理由は、気温や湿度などの変化を強く感じやすいこと、生活の中で「いつもと違うこと」が増えること、そして体の不調を言葉で伝えにくいことの3つです。これらが重なると、子どもは大きなストレスを抱えやすくなります。

① 感覚の変化を強く受け止めてしまう

発達障害のある子どもの中には、音・光・肌ざわり・温度などの感覚にとても敏感な子がいます(感覚過敏)。気温や湿度、気圧の変化が、大人が思う以上に強い不快感として感じられることがあります。

② 「いつもと違う」がたくさん起こる

衣替えで服が変わる、日が暮れる時間が早くなる、運動会や発表会の練習が始まる。秋は生活の中に「いつもと違う」が増える季節です。見通しが立たないことに不安を感じやすい子にとって、小さな変化の積み重ねは大きな負担になります。

③ 体の不調を言葉にするのが難しい

「寒い」「疲れた」「なんとなくお腹が痛い」といった体の内側の感覚に気づいたり、それを言葉で伝えたりするのが苦手な子もいます。伝えられない不快感が、イライラや癇癪、行き渋りといった行動として表れることがあります。

よく見られるのは、癇癪や涙もろさの増加、睡眠リズムの乱れ、衣替えへの抵抗、行き渋り、こだわりの強まりなどです。これらは「わがまま」や「後戻り」ではなく、子どもなりにがんばっているサインと考えてください。

  • いつもより怒りっぽい、泣きやすい、癇癪が増えた
  • 朝なかなか起きられない、夜寝つけない
  • 長袖や新しい服を嫌がる(タグや生地の感触が気になる)
  • 登校や登所を渋る
  • こだわりが強くなる、同じ行動をくり返す
  • 集中が続かない、落ち着きがなくなる
  • 食べムラが出てきた

ポイントは、変化による負担をできるだけ小さくし、子どもが「安心できる」「自分で選べる」と感じられる環境を整えることです。

1. 変化は「予告」して見通しを持たせる

「明日から長袖にしようね」「来週から運動会の練習が始まるよ」と、変化の前に伝えておくだけで安心感は大きく変わります。カレンダーや絵、写真を使うとさらにわかりやすくなります。

2. 服は「本人が選べる」ようにする

衣替えは一度に全部変えず、少しずつ進めるのがおすすめです。着慣れた服を残したり、2〜3着から本人に選んでもらったりすると、「自分で決めた」ことで受け入れやすくなります。タグを切る、肌ざわりのよい素材を選ぶのも効果的です。

3. 生活リズムは「いつも通り」を守る

周りの環境が変わる時期だからこそ、起きる時間・食事・寝る時間など、変えずにすむところはできるだけ変えないことが大切です。「いつも通り」が子どもの心の支えになります。

4. 気持ちや体の状態を「代わりに言葉にする」

「疲れちゃったね」「寒くていやだったね」と、大人が子どもの状態を言葉にしてあげましょう。自分の感覚に気づき、伝える力を育てることにもつながります。叱る前に、眠気・空腹・体調不良がないかを一度確認してみてください。

5. 体を動かして心と体を整える

適度な運動は、気持ちの切り替えや睡眠リズムを整える助けになります。公園で少し歩く、ボール遊びをするなど、短い時間でも十分です。「楽しい」と感じられることを一番に考えてあげてください。

Athletic では、活動の流れを事前に伝えて見通しを持てるようにし、その日の子どもの様子に合わせて活動量や関わり方を調整しています。運動や調理、自然体験を通して「できた」を積み重ね、不安定になりやすい時期でも安心して過ごせる環境づくりを大切にしています。

  • 活動の流れを事前に伝え、見通しを持てるようにする
  • その日の様子を見て、活動量や関わり方を調整する
  • 体を動かす時間をしっかりとり、気持ちを切り替えるきっかけをつくる
  • 「がんばっているね」と過程を認める声かけを増やす

学校でも家庭でもない「サードプレイス」だからこそ、ほっと安心して過ごせる時間が、子どもたちの次の一歩につながると考えています。

Q. 季節の変わり目の不調は、どのくらいで落ち着きますか?
個人差はありますが、新しい気温や生活リズムに慣れるまで数週間ほどかかることが多いです。2週間以上たっても睡眠や食欲の乱れ、行き渋りが続く場合は、かかりつけ医や学校、通っている事業所に相談することをおすすめします。

Q. 癇癪が増えたときは、叱ったほうがいいですか?
まずは叱る前に、眠気・空腹・暑さ寒さなどの不快がないかを確認しましょう。原因が体の不調にあることも多いため、「しんどかったね」と気持ちを受け止めてから、落ち着いたタイミングで話をするほうが伝わりやすくなります。

Q. 長袖をどうしても嫌がる場合はどうすればいいですか?
無理に着せず、薄手の羽織りものを持たせる、着慣れた生地の服を選ぶ、タグを切るといった工夫から始めてみてください。本人に選んでもらうことで、受け入れやすくなることもあります。

季節の変わり目は、子どもだけでなく保護者の方にとっても疲れがたまりやすい時期です。「うまくいかない日があって当たり前」くらいの気持ちで、完璧を目指しすぎないでくださいね。

子どもたちの「今」に寄り添いながら、一緒に成長を見守っていけたらうれしいです。

この記事を書いた人
児童発達支援・放課後等デイサービスAthletic
記事作成:2026年9月26日

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